突発性血小板減少性紫斑病について


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【突発性血小板減少性紫斑病(ITP)とは】

 特発性血小板減少性紫斑病(idiopathic thrombocytopenic purpura : ITP)は、明らかな基礎疾患や原因の認められない後天性の血小板減少症です。

自己の血小板に対する自己抗体で、血小板破壊が生じる自己免疫性疾患です。その仕組みとして考えられるのは、
1.血小板が脾臓で捕捉され破壊量が増大する
2.血小板の産生障害…等です。

【原 因】

 突発性血小板減少性紫斑病(ITP)は原因不明の血小板減少症ということで特発性(idiopathic)と呼称されてきました。

 しかし現在では前述のとおり自己抗体による自己免疫性疾患と理解されており、抗体を含む免疫システムによる血小板減少症という意味で、免疫性血小板減少性紫斑病ともいわれています。

【症 状】

 主な症状として、皮膚や粘膜における出血傾向で、皮下出血(紫斑、点状出血、溢血斑[斑状出血])の他、鼻出血、歯肉出血、月経過多等が主にみられます。

重篤な出血として脳出血、口腔粘膜出血、消化管出血、血尿、喀血、網膜出血などが起こることもあります。

 血小板数によって出血傾向の頻度が異なってきます。
血小板数5万/μL以上であれば無症状のことが多く、3万〜5万/μLでは機械的刺激による出血症状が多くなります。

血小板数1万〜3万/μLでは自然出血の頻度が高くなり、月経過多、外傷による出血が止血しにくなり、1万/μL以下になると鼻出血、消化管出血、性器、尿路出血など粘膜出血が生じやすく、脳出血なども起こることがあります。

また加齢と共に出血傾向の頻度が高くなります。



【急性と慢性】

 ITPは臨床経過により、急性型と慢性型に大別されます。

急性型は持続期間が6ヵ月未満で、小児に多く、ウイルス感染などの後に急激に出血傾向を伴って発症する場合です。発生率に性差は認められず、経過観察で治療を行わなくてもすむこともあります。

慢性型は持続期間が6ヵ月以上で、成人に多く認められます。急性ITPに比べて重症度が高く、女性の発生率が男性の2〜3倍高いのが特徴です。



【治 療】

突発性血小板減少性紫斑病(IRP)の治療としては…

1.副腎皮質ステロイド療法
第一選択になる、ステロイド剤を投与する方法です。約33%の方が良くなります。

2.脾臓摘出
血小板を破壊する部分として脾臓があります。それをとってしまうことで、血小板の減少を減らそうという方法である。約45%の方が良くなります。

3.免疫抑制療法
免疫抑制剤などにより、抗血小板抗体の産生を抑制する方法です。

 約30%の症例では、ステロイド療法も脾臓摘出でもなおらない難治性の特発性血小板減少性紫斑病である。

治療方針として目指すのは、血小板数5万/ulです。

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